お彼岸の期間、日本ではお墓参りをする風習がありますが、準備するものであったり、お墓参りの方法、作法、服装などをどうすれば良いのか知らないことが多いですよね。
これまではご両親など一緒に行くことが多く、すべてご両親が用意していて、今回初めて自分たちの家族だけでという場合は困ってしまいますよね。
わたしもその一人でしたのでお気持ちはよくわかります。そんな方のために、お彼岸のお墓参りの方法や作法についてまとめてみました。
あなたの参考になれば幸いです。
お墓参りに行く際に持参、準備するもの
まずは、お墓参りに持参するものですね。
- お線香
- ろうそく
- マッチ(ライター)
- お花
- お供え物(故人が好きだったもの。お菓子など)
- 掃除道具(ほうき、ちりとり、タオルなど)
お墓を隅々まで掃除しようと考えているのであれば、隙間も掃除できるように使用済みの歯ブラシや綿棒などを持参すると便利です。
また、お墓がどのような場所に建てられているかにもよりますが、雑草などの草を刈る必要があるかもしれませんので、鎌(かま)やハサミがあると便利です。
もし今回、初めて行くということであれば水汲み場がどうなっているかわかりませんので、水を入れたペットボトルを用意することが無難です。また、水汲み場があったとしてもお墓までの距離がある場合に水を運ぶバケツや手桶(ておけ)、柄杓(ひしゃく)も持参する必要があります。
お参りするお墓の規模や環境によっても変わってきますので注意が必要ですね。
お墓参りの方法、作法
時間帯
「この時間にお墓参りをしないといけない」という決まりはありません。しかしながら、お彼岸はご先祖様や故人を供養する、偲ぶ、感謝する日です。
そのため、お墓参りは、その日の最優先事項として考える方が良いですので、午前中にお墓参りをする方が良いと思います。
また、日中はまだまだ暑い日が続きますので、お墓参りされる方の体調も考えて涼しい時間帯に行くことが望ましいです。
お墓参りの服装についても特別な場合を除き、礼服などを着ていく必要はありません。ご先祖様に対して失礼のない服装であれば全く問題ありません。
お墓のお掃除をしようと考えているのであれば、普段から着慣れた服装や履物で行くのが良いかもしれませんね。
ご先祖様もあなたが怪我などをすることは全く望んでいませんし。
また、お墓参りの際に忘れてはいけないものとして「お数珠(じゅす)」です。
そしてお墓参りに一番大切なものは「あなたの気持ち」です。故人やご先祖を偲ぶ気持ちが一番大切だと思います。
お掃除
お墓参りに行ったら、まずは墓石と墓地のお掃除から始めるのが通常です。
その際にお墓に一例をしてからお墓のお掃除を始めるようにしてください。
枯れてしまったお花や、近くの木の落ち葉、ろうそくや線香の燃え残りなどをしっかりと取り除き、外せるものについては外して掃除するようにしましょう。
特に汚れやすいのが水回りのものです。水鉢や花立は念入りに掃除をしてあげてください。
また、掃除する時に注意点は「洗剤などは使わない」ということです。お水で洗うようにしてください。
洗剤を使うと墓石にシミができてしまったり、墓石の下の土に洗剤がしみ込んでしまいます。
故人、ご先祖様に感謝の気持ちをお伝えするのであれば、行動で表すことが必要です。
また、隣の墓地に枯れ葉などがあるようでしたら、そちらも掃除をしてあげてください。風などが吹くと故人のところに飛んでくることもあります。そのような気遣いもできると良いですね。
年末にご自宅の大掃除をするときのように、細かなところまで念入りにお掃除をしてあげてくださいね。
お参り
お掃除が終わったら、お花や故人の好きだったものやお菓子などをお供えし、感謝の心を込めて「合唱礼拝」をします。
この後の注意点ですが、ろうそくや線香の火を消す場合には、手であおいで消すようにしてください。
仏様にお供えするものに息を吹きかける行為は、大変に失礼ですので注意してくださいね。
また、故人がお酒が好きな方だった場合には、お酒を持って行かれると思いますが、墓石に直接、かけることは避けた方が良いと思います。
墓石がシミになりますし、劣化が進むことにもありますので、どうしてもかけてあげたいという場合には墓石のまわりの地面にかけてあげると良いと思います。
これ以外にはお水をかける場合ですが、「墓石の上からかける」方もいらっしゃれば、「故人が寒がるので墓石の周りだけ」という方もいらっしゃいます。
お坊さんの話によると、「夏は良いが、冬は寒いので」という場合もあるようです。
このあたりはお参りする人の気持ちや故人への気遣いで考えて行えばよいのかも知れませんね。
最後に「持ち帰りのマナー」についてですが、お供え物についてはお墓参りが終わったら持ち帰るのが最近のルールです。
そのままにしておくと、カラスなどに荒らされてしまって、故人やご先祖様のお墓が荒らされてしまいます。
もちろん、ゴミに関しても分別して捨てる場所があればいいですが、そうでない場合には持ち帰って処分をするようにしましょう。
編集後記
「今、この世に生を受けて生きているのはご先祖様のおかげ」という気持ちは若い頃にはわからなかったのですが、歳をとるにつれてそのような気持ちが大きくなっていきます。
これまでお墓参りに中々行けなかった方も、今年、行かれてみては如何でしょう。