肥満かどうかは体重よりも体脂肪率を気にするべき
標準的な体重よりも２割増しに太っていると肥満と呼ぶようですが、見た目の印象で判断する人が多いようです。BMIという数値は、体重を身長の2乗で割ったもので、これを肥満の基準に使うことがよくあります。
肥満体型の人は体重がやたらと多いと思われがちですが、必ずしも肥満は体重が多いとは限りません。体脂肪が多い人は、体型がぽっちゃり気味になり、触るとぷよぷよしています。この状態が肥満の可能性が高い状態です。
ぽっちゃりしていないけれど、体重はあるという場合、鍛えた筋肉が身体にあり、そのせいで体重が多くなっていることがあります。身体に筋肉がついていてもぷよぷよにならないのは、筋肉は重さの割に固く引き締まっており、骨にしっかりとついています。
筋肉と違って、体脂肪は骨にくっついた状態ではないので、自重で下に引っぱられ、たるみがあると目立ちやすくなってしまいます。筋肉が多いのは体にとってメリットがたくさんありますが、脂肪が多いメリットはほとんどありません。
体脂肪が高すぎることが、肥満を改善する必要性が高いといわれるゆえんです。身体に蓄積される体脂肪は、内臓脂肪や皮下脂肪などいろいろなものがありま。性別や年齢によってもたまりやすさは異なります。
体脂肪が身体に過剰に貯め込まれていると、身体に悪影響が現れることがありますので、太りすぎないようにコントロールが必要です。肥満を解消するためとはいえ、ダイエットのしすぎで身体に負担をかけると健康を損ねるおそれがあります。体脂肪を段階的に落としていけるようなダイエットがおすすめです。
肥満が気になる人は生活習慣の改善による体重管理が必要
肥満の要因は、基礎代謝や体を動かすことによって使われる消費エネルギーを、食事や間食などを食べることによる摂取エネルギーが上回ることにあります。たくさん食べる割には、ほとんど運動をしないような生活を続けていると、体重は増えるし、肥満になります。
使い切れないにもかかわらず、食事でカロリーを摂りすぎていると、肥満になってしまいます。体の中で消化分解するとカロリーになるものは、炭水化物と脂質、そしてたんぱく質の３つです。これらの栄養素を比べてみると、脂質は炭水化物やたんぱく質の２倍以上のエネルギーをもっているのです。
脂肪をたくさん摂ると肥満体型に近づくのはごく当たり前といえますが、それほど多くない脂質でも、結構な高カロリーになるのです。食事による摂取エネルギーを抑えて、体内の脂肪が増えないようにすることが大切です。
栄養が偏らないように配慮しながらカロリーカットを行うことで、体にいい食事が摂れます。高脂質の肉は避け、天ぷらやフライなどの揚げ物を少な目にして、栄養のバランスに配慮しましょう。適度な運動をするなどで、カロリー消費量を増やすことも大切です。
運動する習慣を身に付けて、運動不足を解消することができれば、消費エネルギー量が増加されて、体重を減らします。食事内容を見直すことと、運動量を増やすことで体重を減らし、肥満の解消を目指すといいでしょう。
肥満改善の方法を見つけるには肥満の原因を知ることが大切
肥満体型になった原因を把握した上で、適切な対策をとることで、肥満から脱却することが可能になります。肥満とは体脂肪率が標準よりも多い場合ですが、単に身長と体重を測っただけでは、肥満かどうかを判定することはできません。
身長に対して体重が多かったとしても、中には体脂肪率が低く、筋肉量が多い場合もあるからです。身長に対して体重がそれほど多くなく、体型も細身な場合でも、体脂肪率が高くて肥満になることがあります。
隠れ肥満を指摘される人は少なくありません。日々の食事内容が、肥満の原因になりやすいといいます。ビタミンやミネラルなど、体内で欠乏すると健康によくない栄養成分もありますので、注意が必要になります。
偏った食事を摂っている人の多くは、たんぱく質や糖質をたくさん摂っている反面、たんぱく質が足りていません。食事の栄養のバランスが崩れてくると、見た目は太っていなくても、肥満になってしまいます。
肥満を改善するには食生活の見直しが必要であり、自分の食事の内容を把握し、原因を知ることによって改善方法が見えてきます。どんなふうに食事を変えていくべきかは、プロのアドバイスを得ることも役立ちます。
ちょっとずつ食事内容を変えていくことで、肥満の解消を目指すことが可能になります。健康を保つには、適度な食事の制限や運動を継続して肥満の原因を取り除き、体に負担のかからない体型になることが肝心です。