仕事の選択をする時の方法と注意点
仕事の選び方や探し方を知っておかないと就職活動をスタートさせても、希望の仕事にたどり着くことができません。自分が現在に至るまでどんな仕事をしていたか、どんな実績があるかを、転職活動前に確認してみましょう。
漠然と仕事が辛いから辞めて、他の会社に転職したいという考えでは、後から後悔する事になります。今、従事している仕事のことをしっかり考えて、問題解決に向けてどんな手段があるのかや退職という決断は妥当なのかを考えましょう。
一番のネックになるのが年齢であり、将来的なキャリアを形成するために企業側も求める人材は若さを選考基準とする傾向があります。過去の実績を活かして転職先を決めるなら、比較的楽に次の仕事が見つかることもありますが、未経験の業種では厳しいでしょう。
過去の実績や経験を活かした仕事探しをするなら、いい巡り合わせがあればすぐにでも採用されるでしょう。どんな仕事をしたいかやどんな仕事ならうまくできるかが、転職の成否を左右するでしょう。
漠然と売り手市場だから、どこでも働けると考えての転職であればとても危険です。同じ会社にずっといた経験がない人は、採用してもすくにやめてしまうのではないかと思われることもあります。
次の会社の面接時には、長続きしないのではないかと思われて、転職には大きなダメージとなってしまいます。転職に至る事情は個々人で差がありますが、退職後のビジョンもよく考えて、本当に退職でいいのか、今一度検討し直すようにしましょう。
仕事の選択は憲法で守られている大切な権利
日本では、明治憲法がつくられてから後、仕事の選択は個々人が権利として決めることができるということになっていました。仕事の選択が個人の権利であるということはヨーロッパの価値観であり、明治憲法はドイツ憲法の思想に近いため、このような形になりました。
ドイツでは農民が土地に縛られ、職業を選択できない時期がありました。1919年に近代の民主主義憲法の典型であるワイマール憲法が制定され、ドイツの農民も仕事の選択が可能になりました。
大日本国憲法がドイツの憲法を参考にして作られたことはよく知られていることですが、この仕事の選択についても同じことが言えます。明治憲法の時代、日本は富国強兵に向かって突き進んでおり、農民の仕事が重要な命題になっていました。
豊かな国になるためには、農民を土地に縛りつけて、田畑を耕すことだけに従事させておくことは、あまり効率のいい方法とはい言えません。ドイツの手法を真似ることで、国の生産性を高めることを、総理である伊藤博文は決めました。
農民を土地から切り離し、仕事の選択を自由に行えるようにすれば、国全体の生産性も上がり、ヨーロッパ並みの国力を有することができると考えたのです。このような流れで、明治の憲法から、国民は誰でも仕事を自由に選べるようになったわけです。
こうした考えはもちろん現在でも引き継がれています。100年以上前から受け継がれてきたことが、現在の価値観として広まっているのです。
仕事探しをする時は職業について考えることが大切
仕事と職業の違いをいざ説明しようとしても、どちらも同じように思われて、なかなか出来るものではありません。仕事も職業もどちらも同じような意味合いに感じられ、その違いが分かる人はそう多くはないでしょう。
個々に単語の意味を調べると職業は生計を立てるための方法であり、仕事は生きていくためのやり方といえます。何かしらの仕事をしないとお金を得ることはできませんので、収入を得るための方法は何であっても、仕事という言い方をします。
他方で職業とは、製造業、販売業、サービス業、飲食業など、どんな形で仕事をしているかを表現するための言葉です。職業という言葉より、仕事という言葉のほうが広い範囲の意味を示していますし、職業は限られた状況化を示しています。
仕事をするとなると同時に職業も決まりますので、仕事探しをする時には、どのような職業に興味があるのかを考えることからはじまります。そこから初めて特定の仕事探しが始まるというのが、すべての職探しのスタート地点となります。
今まで経験のない職業に転職をしたいと考えると一からのスタートになりますので、実績も知識も持ち合わせていません。転職活動をする時に成功率を上げるためには、今までと関連した職業を選んだほうがいいでしょう。
未経験の業種への転職を果たし、結果的にうまくいったという人も、決して少なくはありません。新しく仕事を選ぶ時には、自分にどんなことができるかをよく考えて、適性のある職業を選択するようにしたいものです。