Iターン転職のための履歴書
履歴書の内容がきちんとしていることは、Iターン転職の成否に関わる重要なポイントです。職務経歴書と履歴書は、企業にとっての第一印象です。最初のステップとして、履歴書と職務経歴書による書類審査を突破することが必要なためです。
履歴書を見た上で、採用担当者は、実際に会うべき相手かどうかを見極めることなります。では、Iターンの転職を目指す場合には、履歴書の作成ではどのような点に注意したら良いのでしょうか。一般的な転職と同様、基本的なことをしっかり押さえて、履歴書を書いていきましょう。
なぜIターン転職をしたいかを明記しておくことが、Iターン転職時の履歴書の特徴です。Iターン転職は、Uターンと異なり、これまで縁が無かった土地に自分の意思で就職をするという形になります。
そのため、新天地での順応力やこの土地に住み続ける意思はどれだけあるかを、企業は気にしています。強いモチベーションをもってIターン転職を考えているのかを、知りたいと思うものです。どうしてこの土地を選び、この会社を選んだのか語ってほしいという展開に面接でもなりえます。
履歴書には、以前の職を離れた要因や新しい転職先にここを選んだ理由など、面接の場で話にのぼりそうなことを書くように心がけるといいでしょう。履歴書や職務経歴書を書くのは、なかなか大変な作業です。
転職サイトの履歴書紹介や作成指導のサービスを利用して、客観的な視点を取り入れてみることも、いい方法でしょう。Iターン転職をうまくやり遂げるためにも、履歴書や職務経歴書の書き方について、人の意見を聞きながら書き直すのもいいでしょう。
Iターン転職をする時の志望動機について
もしもIターン転職を行うのであれば、志望動機をどうするかをよく考える必要があるでしょう。その仕事を希望する理由だけでなく、なぜIターンをしたいと思ったかを、相手に話さなければなりません。
可能ならば、両方が相互関係にある希望理由がいいでしょう。志望動機を固めるためには、Iターン転職を思い立つに至ったのはなぜかを、話せるようにしておくことです。
Iターン転職の動機が、都会を離れた地方に憧れたからやスローライフに憧れたからといった言い回しでは、訴求力はありません。人によっては、現実と夢のギャップに気づいていない人ではないかとネガティブな評価を下されてしまう場合もあるようです。
よりはっきりとした理由を用意しておくことが大事です。自らの能力やできることを考慮に入れながら、Iターン転職の動機をまとめていきましょう。そして、都心で暮らしていた時には、自分の能力を活かすことができなかった等の、事実に裏打ちされたエピソードをつなげることです。
理由はできるだけ具体的であるほうが、相手に共感されやすいようです。前向きな話で、事実に基づいたものであることがポイントです。以前の職場環境をけなすようなマイナスの言葉は、可能な限り使わずに状況を説明できることが望ましいでしょう。
転職がうまくいったら自分にはどんなことができるか、そのためのどんな能力があるかなどを話題にするといいでしょう。Iターン転職の面接で使いやすい話題としては、企業そのものの将来性だけでなく、地域が持っている魅力や将来性を活かす生き方や働き方をしたいといったことです。
地方には逃避で来たというイメージを持たれないようにIターン転職をする時には前向きな理由で志望動機を話すことができるように内容をよく練っていくことが、成功への鍵を握っています。
Iターン転職のリスク
iターン転職は魅力がたくさんありますが、その反面注意点もたくさんあります。iターンで転職したものの、地方での暮らしに馴染めずに都会に戻ってきたという人もいます。iターンを成功させるには、希望に沿う仕事を見つけられるかや地方暮らしなりのリスクやデメリットがあります。
採用面接を受けに行くだけでも移動費や時間がかかりますし、会社によっては近隣出身者を雇いたいというところもあるようです。今いる場所から離れた地域を希望すればそれだけ、転職活動も大変です。
都会には大企業が多いですが、地方はそうでもないため専門職に特化していた人より広くスキルを持っている方が評価されることがあります。希望する仕事内容が専門的にすぎて、転職がうまくいかないという人もいます。
iターンをするために未知の土地に引っ越したにも関わらず、なかなか仕事が決まらないという方もいるようです。地方には地方特有の不便さがあります。情報格差や専門店の少なさ、映画館や美術館などの少なさは否めません。
地域の人々に馴染むにはやはり苦労がつきものですし、独特の価値観も存在するようです。家族が新天地での生活に慣れなかったためにiターンに問題が生じることもあります。これまで馴染みのない土地で新たな生活を開始するiターン転職の注意点は頭に入れておいてください。